三年生の夢?(eのxのx乗乗の積分)
の不定積分を導出してみました。
の不定積分を導出した時↓と同様のやり方です。
wolfram.hatenablog.jp
結果がこちら。
ただし はベル数。
ベル数についてはWikipediaには以下のように書いてあります。
n個のものを分割(もしくはグループ化)する方法の総数にあたる数である。n番目のベル数を とし、 と定義する。Eric Temple Bell にちなんで名付けられた。
ベル数は と続くそうです。
詳しくはWikipediaを参照ください。
さて、次は の不定積分を導出した時と同様に、微分して元の関数となるかどうか確かめるわけですが、ここでは省略します。気になる方は自分で確認してみて下さい。
定積分を求めてみる
とりあえず冒頭の式を正しいものとして、 を求めてみましょう。
冒頭の式をよく見ると、以前求めた の不定積分と似ていることが分かります。↓
全体を 倍して各項に を付けただけですね。
ここで「二年生の夢」という有名等式を思い起こします。
これについてもWikipediaが詳しいです。
とにかくこの式に対して、上と同様に全体を 倍して各項に を付けてみましょう。
すると以下の式が導けます。
ただし はベル数。
これが正しいことを確かめてみます。
Desmosで数値計算すると、以下のようになりました。
確かに成り立っています。
定積分を求めてみる その2
実は、同じことが についても成り立っています。
「二年生の夢」と呼ばれる等式はもう1つあり、それが以下です。
この式に対して、全体を 倍して各項に を付けてみると、以下の式が導けます。
ただし はベル数。
Desmosで確かめると、確かに成り立っていることが分かります。
それにしても、なぜ被積分関数を の上に乗っけて積分するとベル数が付いてくるのでしょうか。不思議ですね。
まとめ
ただし はベル数。
ただし はベル数。
ただし はベル数。
二年生の夢になぞらえて、これらの定積分を三年生の夢と呼んでみてもいいかも?
ただ、これらの式は初学者のやりがちな単純な推論という意味での「夢」とは異なりますね。