総和総乗等式
突然ですが、以下の式について考えてみましょう。
両辺で総和と総乗が等しくなっている美しい関係です。
今回は、このような関係について考察していきます。*1
冒頭の式と似た関係が成り立つ式を探してみたところ、以下が見つかりました。
法則が見えてきましたね。
項が 個の時は が 個、 と が1個ずつで、総和と総乗は に等しいです。
ここから以下のように一般化できます。
となるので、確かに成り立っています。
さらなる一般化
この式をさらに一般化してみましょう。
具体的には、
における を別の自然数に変えてみます。
すると、以下のような関係が成り立ちます。
が 個、 と が1個ずつあります。
よって項の総数は 個で、総和と総乗は に等しいです。
ここから以下のように一般化できます。
最初に求めた式はこの式の の場合として表されますね。
さらなる一般化2
最初に求めた式において変数は の1つ、次に求めた式において変数は の2つでした。
これを 個の変数を取るように一般化をすると、次のようになります。
となるので、確かに成り立っています。
ここで注意があります。 の時、 となるので、
総和と総乗を上のように分割することはできません。
よって、この式が成り立つのは の時です。
しかし、 の時は より
となるので、成り立ちます。
結局、この式は の時に成り立つということが分かります。
最初に求めた式はこの式の の場合として表されますね。
この式を総和総乗等式と名付けましょう。